目次
労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号)の概要
改正の趣旨
多様な人材が安全に、かつ安心して働き続けられる職場環境の整備を推進
主な改正内容
1. 個人事業者等に対する安全衛生対策の推進
- 個人事業者等を労働災害防止対策の保護対象に含める
- 注文者が講じるべき措置(混在作業による災害防止対策の強化など)を定める
- ILO第155号条約の履行に必要な整備を実施
- 個人事業者自身が講じるべき措置(安全衛生教育の受講等)を定める
- 業務上災害の報告制度を設ける
2. 職場のメンタルヘルス対策の推進
- ストレスチェックを全事業場で義務化(現行は労働者50人以上のみ)
- 50人未満の事業場の負担に配慮し、十分な準備期間を確保
- 施行日は公布後3年以内に政令で定める日
3. 化学物質による健康障害防止対策等の推進
- 化学物質の譲渡等の際の危険性・有害性情報の通知義務を罰則付きで規定
- 化学物質の成分名が営業秘密でも、一定の条件で通知を認める(代替名等可)
- 個人ばく露測定を作業環境測定の一つとして位置付け
- 令和8年4月から対象物質が約2,900物質に拡大
4. 機械等による労働災害の防止の促進等
- 製造許可申請の審査で民間の登録機関が実施できる範囲を拡大
- 登録機関や検査業者の不正行為への対処や欠格要件を強化
- 移動式クレーン及びゴンドラも民間の登録機関が行えるよう改正
5. 高齢者の労働災害防止の推進
- 高年齢労働者の労働災害防止に必要な措置を事業者の努力義務化
- 国が指針を公表し、事業者や団体に指導・援助を実施
- エイジフレンドリーガイドラインを参考に対策を推進
施行期日
- 令和8年4月1日: 一部項目(1①の一部、4②)
- 令和8年1月1日: 4②の一部
- 令和8年10月1日: 3③
- 令和9年1月1日: 1②の一部
- 令和9年4月1日: 1①及び②の一部
- 公布後3年以内: 2(ストレスチェック義務化)
- 公布後5年以内: 3①(化学物質規制)
以上が法改正の主要なポイントです。特に個人事業者の保護、全事業場でのストレスチェック義務化、化学物質規制の大幅拡大が重要な変更点となっています。
