労働安全衛生法(労安法)の改正とは、働く人の安全と健康を守るために定められた法律である「労働安全衛生法」が、社会や労働環境の変化に対応するために内容を変更・更新されることを意味します。
目次
労働安全衛生法とは
労働安全衛生法は1972年に制定され、以下のような目的を持つ法律です:
- 労働災害を防止する
- 労働者の健康を守る
- 快適な職場環境をつくる
改正の主な目的
- 働き方の多様化(テレワーク、フリーランス等)への対応
- 働く人のメンタルヘルスの重視
- 高齢者や女性の労働参加の増加
- ハラスメント問題の対策強化
- 技術の進化(AI・DXなど)への対応
最近の主な改正例(※2024年・2025年など)
① 産業医・産業保健機能の強化(過去の改正)
- ストレスチェックの義務化(2015年〜)
- 産業医の活動状況の見える化
② 労災かくしへの対応強化
- 重大災害が起きた場合の企業名の公表
③ ハラスメント対策の強化
- パワハラ・セクハラ・マタハラの防止措置の義務化(企業規模問わず)
④ 化学物質管理の厳格化(2024年改正)
- ラベル表示やSDS(安全データシート)の義務範囲拡大
- 「自律的管理」の導入 → 事業者が自らリスク評価し、対策を講じる必要あり
⑤ 高年齢労働者対策
- 65歳以上の労働者にも健康診断や安全配慮が必要