「統括安全衛生責任者(とうかつあんぜんえいせいせきにんしゃ)」とは、建設現場などで複数の業者が一つの現場で作業を行う場合に、その現場全体の安全衛生管理を統括する責任者のことを指します。
これは、日本の労働安全衛生法に基づく重要な役割です。
【基本情報】
■ 誰が選任する?
- 元請事業者(主に建設会社)が選任します。
■ どんな現場で必要?
- 複数の企業(協力会社・下請業者など)が同時に働く現場
- 特に建設工事・土木工事・プラント工事などの現場
【主な役割・業務内容】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ✅ 安全衛生管理の統括 | 現場全体の労働災害防止を目的に、業者間の安全管理を調整する |
| ✅ 作業間の調整 | 各業者の作業内容・スケジュールを把握し、危険が重複しないよう調整する |
| ✅ 指導・監督 | 協力会社や下請け業者に対して、安全衛生の指導を行う |
| ✅ 連絡・報告体制の整備 | 災害発生時の対応や、安全に関する連絡網の整備を行う |
| ✅ 作業開始前の打ち合わせ | 安全作業のために各業者と事前打合せを実施する(KY活動など) |
【根拠となる法令】
- 労働安全衛生法第15条
- 労働安全衛生規則第15条〜18条
これらの法律・規則により、元請会社は必要に応じて「統括安全衛生責任者」を選任する義務があります。