「粉じんの特別教育」とは、労働者が粉じんを発生する作業に従事する際に必要な教育であり、日本の労働安全衛生法に基づいて実施される法定の安全教育です。
目的
粉じん(例:鉱石、セメント、石炭などを取り扱うときに発生する微細な粒子)は、呼吸器疾患(じん肺、肺がん、COPDなど)や健康障害の原因となるため、作業にあたる労働者に対して正しい知識と対策を習得させることが求められます。
法的根拠
- 労働安全衛生法 第59条第3項
- 労働安全衛生規則 第36条
→ 「粉じん作業に常時従事する労働者」に対して、事業者は特別教育を行わなければならない。
「高所作業車特別教育」とは、作業床の高さが2m以上、かつ最大積載荷重1t未満の高所作業車を使用して作業を行う労働者に対し、事業者が行わなければならない法定の安全教育です。
なぜ必要か?
高所作業車は、高所での作業を効率的に行える反面、転落・転倒・車両の転倒事故などのリスクが高いため、正しい操作方法や安全対策の知識が必要です。
法的根拠
- 労働安全衛生法 第59条第3項
- 労働安全衛生規則 第36条第8号
作業床の高さが2m以上の高所作業車を用いて作業をする者には、特別教育を受けさせなければならない。
対象となる高所作業車(特別教育の範囲)
| 分類 | 対象 |
|---|---|
| 作業床の高さ | 2メートル以上 |
| 最大積載荷重 | 1トン未満(= 小型) |
| 操作方法 | 運転位置が作業床にあるもの(自走式など) |
※ 1トン以上のものを操作するには「技能講習」が必要です。