「フルハーネス型安全帯使用作業特別教育」とは、フルハーネス型安全帯を使用して高所作業を行う労働者に対して、法律に基づき事業者が実施しなければならない特別教育です。
これは、2019年2月1日に施行された労働安全衛生法関連の改正により義務化されました。
目的
高所作業における墜落・転落事故の防止
→ 命綱であるフルハーネスの正しい使用方法・知識を教育し、現場の安全を守る。
法的根拠
労働安全衛生法施行令第36条第8号・安衛則第36条第41号等により、以下のように定義されています:
高さが2m以上の場所でフルハーネスを使用して作業する者には、事業者が特別教育を実施する義務がある。
対象となる作業
- 建設現場の足場上作業
- 屋根上作業、鉄骨工事
- 設備保守・点検作業
- 足場解体時など、墜落リスクがある高所作業全般
対象者
- フルハーネスを使用して作業する全ての労働者(新規・既存問わず)
- 2019年2月以降に新たに高所作業に従事する人は必ず受講が必要
教育内容
学科(約4.5時間)
- 作業に関する知識
- 墜落災害の現状、事故事例
- 墜落制止用器具(フルハーネス)の知識
- 種類、構造、使用方法、点検方法
- 関係法令
- 安全帯使用に関する労働安全衛生法規
▶ 実技(約1.5時間)
- フルハーネスの着用実習
- ランヤードの取り付け方・調整
- 落下時の体験訓練(模擬)
- 使用前点検のポイント
教育時間の目安
教育区分 | 時間 |
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学科 | 約4.5時間 |
実技 | 約1.5時間 |
合計 | 6時間以上(1日で完了) |