化学物質管理者とは、事業場で化学物質を適切に管理し、労働者の健康障害や事故を防止するために選任される管理者です。
近年の化学物質規制の見直しに伴い、厚生労働省が所管する労働安全衛生法および労働安全衛生規則の改正により、一定の事業場では化学物質管理者の選任が義務化されています。
目的
化学物質管理者の役割は、化学物質による健康障害や火災・爆発などのリスクを低減し、安全な職場環境を維持することです。
主な職務
化学物質管理者は、事業場において次のような業務を行います。
- 化学物質のリスクアセスメントの実施・管理
- 化学物質の使用・保管状況の把握
- 安全データシート(SDS)の確認・管理
- 適切な保護具の選定・使用状況の確認
- 局所排気装置など換気設備の管理
- 労働者への安全衛生教育の実施
- 化学物質に関する作業手順の整備
- 漏えい・事故発生時の対応体制の整備
- 関係法令の遵守状況の確認
選任が必要となる事業場
リスクアセスメントの対象となる危険性または有害性のある化学物質を製造、取り扱い、または譲渡・提供する事業場では、原則として化学物質管理者を選任する必要があります。
必要な知識・教育
化学物質管理者には、取り扱う化学物質や業務内容に応じた知識が求められます。選任される人は、事業場の業務内容に応じて、化学物質の危険有害性、リスクアセスメント、関係法令、管理方法などに関する必要な教育を受けることが推奨・求められています。
他の安全衛生担当者との違い
| 担当者 | 主な役割 |
|---|---|
| 化学物質管理者 | 化学物質のリスク管理・管理体制の整備 |
| 衛生管理者 | 労働者全般の健康障害防止や衛生管理 |
| 安全管理者 | 機械設備や作業方法などの安全管理 |
| 保護具着用管理責任者 | 保護具の適切な選定・使用・管理 |