「保護具着用管理責任者」とは、労働者が適切な保護具(ヘルメット、安全帯、保護メガネ、防じんマスクなど)を正しく使用・着用しているかを管理・監督する責任者です。
正式な国家資格ではありませんが、厚生労働省が定める「保護具着用管理責任者教育」を修了することで、職場における保護具の選定・管理・教育の責任者としての役割を担うことができます。
なぜ必要か?
労働災害の多くは、保護具の未使用・誤使用が原因で起こっています。
そのため、職場全体で保護具の着用ルールを徹底・指導できる人材が必要とされています。
法的根拠
- 労働安全衛生規則 第563条の4
→ 「労働者に保護具を使用させるときは、保護具着用管理責任者を定めなければならない」 - 対象となる主な保護具:
- 防じんマスク、防毒マスク
- 呼吸用保護具(送気マスクなど)
- 耳栓・防音保護具
- 化学防護服など
選任が必要な場面
以下のような作業現場では、保護具着用管理責任者の選任が義務となります:
- 粉じん作業(研磨・切断・解体など)
- 有機溶剤、特定化学物質などの使用作業
- 酸素欠乏危険作業
- 騒音作業(85dB以上)